【簡単】育児や仕事で行動分析を活かす方法

子供が毎回スーパーに行くたびに「お菓子を買って」と泣いて駄々をこねる。後輩や部下が毎回同じミスをする。このようなことに困っている親御さんや上司・先輩は多いのではないでしょうか。

今回は行動を分析することで望ましい行動を増やしたり、望ましくない行動を減らしたりする方法をお伝えします。

行動分析が理解できると、前述した子供がなぜスーパーに行くたびに駄々をこねるのかが理解できるようになります。

例としてはスーパーに行く、お菓子コーナーに行く、欲しいお菓子を見つける、買ってと言う、我慢しなさいと言われる、泣いて駄々をこねる、親が諦めて買ってくれる。

以上のような流れがあった場合に駄々をこねるという行動がお菓子を買ってもらえるというみかえりにつながっている恐れがあります。

またその行動のきっかけとなっているのはお菓子コーナーの前を通るというきっっかけによって発動されていると考えます。

きっかけや、なにがみかえりとなっているかがわかることでその対処方法が見えてくるのです。

行動分析とはなにか

行動分析

行動分析とは心理学者のスキナーが創始した心理学の一体系です。現在は応用行動分析や認知行動療法等につながり、心理学や精神医学の文脈で活用されています。

行動分析はその言葉の通りに行動を分解・分析し「きっかけ→行動→みかえり」のフレームワークに落とし込んでいきます。

難しく感じますが、慣れていけば理解できるようになると思います。

行動分析のメリット

この一連の流れが理解できることで望ましい行動を増やし、望ましくない行動を減らすことができます。育児でも後輩指導でも様々な場面で活用できます。

前述した子供の例ではきっかけはお菓子コーナーの前を通るとなっています。そして駄々をこねた見返りがお菓子を買ってもらえるとなります。そこで、きっかけとなるお菓子コーナーの前を通らないルートを考えるやみかえりに注目して駄々をこねたことでお菓子を買ってもらえるというループを断ち切るなどです。

行動分析のデメリット

うまくこのフレームワークに落とし込むことができないと、行動に変化が現れず効果がないと感じてしまいます。また検討違いのアプローチをし続けることでの影響もあるかもしれません。

また行動に着目するため、気持ちを含めた心の動きは捉えづらいかもしれません。

行動分析の方法

行動分析の最も重要なフレームワークが「きっかけ→行動→見返り」です。

上記のながれをみると「きっっかけ」によって「行動」が起こり、「行動」のあとの「みかえり」によって「行動」が影響を受けていることがわかります。

例えば:喫煙所で同僚がタバコを吸っているのを見かける→喫煙所でタバコを吸う→同僚と話をする。ここでは喫煙所でタバコを吸う同僚を見かけることが「きっかけ」となり、話をすることが楽しいという「みかえり」によってタバコを吸う行動の頻度が増えることが考えられます。

行動分析では「行動」の結果がアンハッピーな場合は行動が減少すると考えます。

上記例でいうと、喫煙所でのタバコを吸う行動で楽しい会話がない場合、喫煙所でのタバコを吸う行動が減少します(タバコを吸うこと自体がみかえりとなる場合も多いけれどもタバコ自体のみかえりは無視して考えた場合)。

行動分析のルール

次回同じ行動を取る確立の増減によって「みかえり」が区別されます

確立が増える場合:好子(こうし)

確立が減る場合:嫌子(けんし)

増えるから好き、減るから嫌いと覚えるくらいと考えておけば良いのではないでしょうか。

行動の直後にみかえりが重要

これは行動の直後のみかえりが重要であるということです。みかえりがだいぶ後に出現する場合は行動へ与える影響が少なくなります。

ダイエットで考えた場合に運動をしてもすぐには体重に影響はでません。ここでのみかえりはずっと行動を繰り返せた場合に現れます。これではみかえりが行動へ及ぼす影響が少ないと考えられます。

行動分析の対象はあくまでもとれる行動

とれる行動とは実際にやってみてくださいと言われた場合にできる行動となります。受け身や否定、結果は行動にはなりません。

受け身:~される

否定:~しない

結果:例えば勝ち負けなど

行動の可能性みかえりのタイプみかえりの出現・消失
強化(増加)されるとき好子↑うまれた
強化(増加)されるとき嫌子↓なくなった
弱化(減少)されるとき好子↑なくなった
弱化(減少)されるとき嫌子↓うまれた

*正・負の説明を追加すると混乱する方が多いのでここでは割愛させていただきます。

行動の増減を観察する

行動分析を使い、行動やみかえりに着目し働きかけた時にターゲットとしている行動の増減をみることが大切です。実際に望ましい行動が増えているのか、減っているのか行動の増減で判断します。

モチベーションの研究結果からはモチベーションの高い人へその行動に対してインセンティブを与えることでモチベーションが低下し行動が減ることが分かっています。

例えばお手伝いに対してモチベーションの高い子供に対して、お手伝いに応じてお小遣いをあげるようになると、お小遣いが発生しないお手伝いに対して行動が減少することになります。

この場合はモチベーションが入るために複雑にはなりますが、行動のみに着目するとお小遣いを与えることで望ましい行動が減少しています。

行動分析を使って育児や仕事に活用する方法

心理的安全性のつくりかたという書籍において心理的安全性を高めるには

・話しやすさ

・助け合い

・挑戦

・新奇歓迎

以上の因子が重要であるとのべられています。

育児や仕事で行動分析を活かして行く場合はこの4つの因子に着目していくと良いと思います。

話しやすさ

ミスや失敗した時に恐る恐る、親や上司に話をする場合にその後の反応により、失敗時の話や報告行動が増減します。

助け合い

助けを求める場合はその行動を子供や部下がとった場合にそれにどう応じていくかで、助けを求める行動が増減します。

挑戦

子供が新しいことに興味を持ち挑戦したいという気持ちをもっている場合に、親の反応がみかえりとなる場合があります。

その挑戦という行動に対して支持的であるか、それとも否定的であるかにより、その後の挑戦したい気持ちをもった時に行動するかあきらめるかが変わってきます。

新奇歓迎

これは新しいアイディアを思いついた場合にそれを活かせるかに関係してきます。

仕事の場合に新しいアイディアに対してチームが否定的な言動をとる風土がある場合に新しいアイディアは生まれづらくなり、新しいアイディアを提案していく行動は減少していきます。

さいごに

以上のことから行動とみかえりに着目して望ましい行動を増やすことや望ましくない行動を減らすことができるようになるかもしれません。

また相手の行動を考えた場合に自分の行動や反応がトリガーとなっている場合もあるため、自分の行動を見直す機会にもなります。

自分もこの考え方を日常生活に取り入れ、物事について様々な視点を持てるようになりたいと思います。

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