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「スマホ脳」という本を読んだことが自分とスマホの距離を考える切っ掛けとなりました。
スマホは私達の生活において無くてはならない存在となりました。何かを調べたい時にすぐに調べられ、暇な時間はゲームや音楽鑑賞まで出来る。同じ趣味を持つ知らない人ともつながることができる。
まさに現代を象徴するようなデバイスだと思います。今では資料作成や込み入った仕事をする意外はスマホひとつで済ませることができるようになっています。
その分多くの時間を奪い、SNSに心を奪われ依存的になっていくことも指摘されています。
今回はこの本を通してスマホとの距離の取り方やスマホが子供に与える影響について自分なりに考えたことをお伝えできればと思います。
スマホ脳とは
著者はアンデシュ・ハンセン(スウェーデン生まれの精神科医)です。
はじめにではこう語られています。
デジタル化が進む中で、人への影響は誰も答えを持っていないが研究者や精神科医の中で一点一致している見解がある。それはこの10年でのコミュニケーションや互いを比べ合う手段が変わったことは大きな変化で、深刻な影響を及ぼす可能性がある。
スマホ脳 アンデュ・ハンセン
確かに自分の生活を見てもここ10年間での行動変容はかなり大きいと思います。
PHSから始まり、携帯電話、スマホと持っていたデバイスは変化してきましたが、それで出来ることも大きく変わりました。現在では人と常時つながることは当たり前で、動画もライブで視聴することも増えてきました。
その分SNSに動画視聴、ゲーム、音楽、簡単な資料作りや調べ物など多くの時間をスマホに費やしています。食事中もスマホをいじる習慣がつき、ふと気がつくとスマホを触っている自分に気が付きました。
電車に乗っても年齢を問わず皆がスマホを眺めています。
本書ではスマホが私達に与える影響についてかかれています。例えば集中力の低下、依存性などです。
この本を読んだからといってスマホを手放す訳にはいきません。
ただ影響について知識を持った上で使い方を考えることは有益だと思います。
実際に設定や意識を変化させたことで、無駄にスマホをいじる時間は減ったと感じています。
なぜスマホを見てしまうのか
これにはドーパミンと関連しているようです。ドーパミンとは神経伝達物質の一つでモチベーションややる気など人のポジティブな面に関与する物質です。
ド-パミンが脳内で放出されることで物事に集中して取り組むことができ、感情や記憶等の調整も行えるようです。
ドーパミン自体は取り組んだ物を達成した時に放出されることが多く、それがあるから人は達成感を得るために様々なことに取り組むことができます。
しかしそのドーパミンを簡単に放出させることができる場合があります。それがお酒やギャンブル、そしてSNSなどです。
簡単に出せるドーパミンは依存症との関連が指摘されています。ギャンブル依存やアルコール依存といった依存症ですね。また最近ではゲームの依存症等もあるようです。
スマホのアプリはそのドーパミンを放出させる様々な仕掛けを持っているものが多く、一旦操作しだすとあっという間に時間が過ぎてしまいます。
ドーパミンが放出される量をコントロールできればスマホの使用時間を減らせそうです。
では実際にどのように減らせば良いでしょうか。
意志力の代わりに環境を変える
人の意志力は強くありません。また有限であるため、意志を貫くたびに疲れていってしまいます。
疲れが溜まると決めたことを継続できなくなり、そんな自分に対して自己嫌悪に陥ることがあります。
しかしそれは人にとって自然なことです。意志の力だけでは何事も続けることは難しいよです。
そこでおすすめの方法が「環境を変える」になります。
例えば運動を例にあげる場合にジムで筋トレを行う場合を考えると以下の流れになります。
ジムまで移動→受付→着替え→筋トレ→シャワー→着替え→自宅まで移動
以上のような流れになります。ここで移動時間を省くためにより近くのジムを探すことや着替えを省くために、最初からトレーニングウェアーでジムに行くこともよいかもしれません。究極は自宅で筋トレを行うなども考えられます。これなら様々な工程を省くことができます。自分に合った環境と行動を考えることで面倒くさいや続けることのハードルが下がるかもしれません。
ではスマホの使用を考える場合にどのように環境を変えれば良いのでしょうか。
スクリーンタイムで使用時間の内訳を確認する
iPhoneのスクリーンタイムの設定方法。
1.「設定」>「スクリーンタイム」の順に選択
2.「スクリーンタイムをオンにする」をタップし、もう一度タップする。
3.「これは自分用の[デバイス]です」または「これは子供用の[デバイス]です」を選択する。
support.apple.com
これで自分がぞのアプリに時間を費やしているか確認することができます。家計簿と同じで見える化することで時間という資源の節約方法が見えてきます。
またios16では画面から離れる時間をスケジュールすることや、アプリの使用時間の制限なども設定することができます。自分では使用時間を調整できない場合は設定を変更してみるのもよいのかもしれません。
画面を白黒にしてみる
iPhoneの設定で画面を白黒にすることができます。
人が受ける刺激の量はカラー画面に比べて白黒画面の方が圧倒的に少なくなります。カラーの画面は人を引き付ける魅力を持ちます。対して白黒の画面は落ち着いて画面を眺めたい場合に有効です。
iPhoneでの設定方法は
「設定」>「アクセシビリティ」>「画面表示とテキストサイズ」>「カラーフィルター」の順で選択し、「カラーフィルター」を有効にして、「グレースケール」をチェックします。戻す場合はからフィルタを無効にすれば戻ります。
実際にグレースケール(白黒画面)にしてYoutubeやSNSを見てものめり込むことが少なくなります。
刺激が少なくなるということは上記したドーパミン量が減少するので、例えば次から次へ動画をとザッピングしなくなるかもしれません。
一回一回設定から画面フィルターを変更する手間を省く場合はサイドボタンでのショートカットを使用するとよいかもしれません。
その方法は
ショートカットを設定:設定>アクセシビリティ>ショートカット>よく使う機能を選択(ここではカラーフィルター)。
これでサイドボタンをトリプルクリック(3回連続でクリック)するだけで白黒画面になります。
アプリの通知設定を変更する
アプリのバッジ(右上に表示されている赤丸の数字)を見ると、お知らせがやメールがきていると思いついつい開きたくなります。とても便利な機能ではありますがバナー内容を表示させておけば、バッジは無くても良いかもしれません。
iPhoneでバッジを非表示にする方法は
設定>通知>各アプリ>APPアイコンにバッジを表示をオフ
これでホーム画面上のアプリアイコン上のバッジを非表示にすることができます。必要な場合は設定から同様にすすみ、「APPアイコンにバッジを表示」をオンにすれば戻ります。
試しにあまり自分にとって重要じゃないアプリを使って設定を変えてみるのも良いかもしれません。
あとは本当に必要なお知らせを受ける必要がある場合はバナーの表示のみにすることも可能です。
それぞれにあった通知設定に変更するとバッジの表示を見てアプリを開いてしまう行動が減少するかもしれません。
SNSからログアウトしてみる
これも簡単にできる方法です。まずはよく使用するSNSを開き、ログアウトするだけです。
SNSを使用する度にログインするだけです。
ただこの一手間が入ると面倒になり、SNSを開く回数が減少するかもしれません。
減酒する場合もそうですが、人は一手間が入るだけでその行動頻度が減ることがあります。
機内モードを活用する
コントロールセンター(ios16では画面の右上を下にスライド)を開き、飛行機のマークをタップすると機内モードとなります。
これで通信・通話ができなくなります。ただしWi-Fiには接続できるので、合わせてWi-Fiのアイコンもタップすると再度それぞれをタップするまでの期間は通信ができない状態が維持されます。
さすがに全日このモードにすることはできませんが、集中したいと考えている30分~1時間程度であればスマホによって乱される集中を取り戻すことができるかもしれません。
最後に
生活の必需品といっていいスマホ。買い物の決済、移動時のナビ、余暇時間の動画視聴、SNS。
毎日使う物だからこそ、使う時間を減らすためには意志の力ではなくて一定の環境を設定することが大切になります。
どんな道具も使い方は十人十色であり、それぞれに適した使い方を模索していく必要があります。
またスマホを使わない時間を何に使うかも計画しておくとより楽しくスマホとの距離を取ることができるかもしれません。
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