「オンライン空間の進化と未来」

医療関連の仕事をしていると、世間の新しい知識や技術に触れずに日々を過ごしてしまう印象があります。しかし作業療法士の仕事は人々の作業を支える仕事であり、そのためには新しい技術や知識を知っておく必要があります。例えば3Dプリンターが徐々に浸透し、今では自助具を3Dプリンターで作成する方法なども報告されてきました。しかし3Dプリンターを知らないと、それ自体の意味がわからずに過剰に拒否反応が出てしまいます。新しい技術について知っておけば、実際にそれに触れる機会がきてもすっと入ってくるし、それを必要とする方に提供できるかもしれません。

今回取り上げる書籍は國光宏尚さんが書かれた「メタバースとWeb3」という書籍になります。この書籍は、Web3とメタバースについての基礎知識から、最新技術や展望に至るまで、広く深い情報を提供してくれています。特にこういった新しい分野に苦手意識があるか方にとってもわかりやすい内容になっています。

Web3とは、インターネットの第3世代であり、分散型アプリケーションやブロックチェーン技術を活用して、よりオープンでセキュアなウェブを実現するものです。ブロックチェーン技術は、分散型台帳を使って取引を記録することができ、信頼性が高く改ざんされにくいという特徴があります。

一方、メタバースは、仮想現実の世界であり、オンラインでの社会的交流やビジネス、エンターテインメントなどの活動が可能な空間を指します。現実世界とは異なり、メタバースでは人々はバーチャルなアバターを使ってコミュニケーションをとり、自分の好みに合わせて自由自在にカスタマイズすることができます。

この書籍では、Web3とメタバースの結合によって、より進化したオンライン空間が生まれることが期待されています。たとえば、ブロックチェーン技術を使った分散型アプリケーションや、NFT(非代替トークン)などのデジタルアセットによって、メタバースでのビジネスやアートの活動が活性化されると予想されています。

また、この書籍では、Web3とメタバースの進化がもたらす可能性や、その影響を考察することも行われています。たとえば、社会的信頼性や倫理的問題、プライバシーの懸念など、多くの課題があることが指摘されています。

総合すると、この書籍は、Web3とメタバースについて幅広く解説し、その可能性や課題について考察している貴重な一冊です。

作業療法士がVR等を用いた事例報告や研究報告も増えてきており、作業療法士も最新の技術は知っておく必要があると最近考えることが増えてきました。

作業療法士にとっても知っておいて損のない知識が詰まった一冊といえます。気になられた方は一読することをおすすめします。

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